それでも、頑張るしかない

地獄でなぜ悪い フィクション

いまだになんかの間違いだと思っている

子供のころ漠然と考えていた俺の未来が、これなわけがない。こんな末路をたどっているはずがない。太っているし、禿げている。お金もない。彼女は当然いないし、そもそも友達もいない。この事実に、震撼している。

もちろん、ある日起きたらこうなっていたわけではない。少しずつ、こうなった。選択すべきときは、選択してきたつもりだ。なのに、こうなった。俺がこうしたと言うべきか。

評価できるのは、今も生きているということだけだ。でも、そんなことを評価する人はいない。そもそも俺も、評価していない。

何か、感傷的な気持ちになったときには、「俺、生きていてすごい」という気持ちが湧いてくることがある。でもまあ、年に2分くらいだ。

夜寝る時、銃を自分で持っているという妄想をする。その銃で、自分の頭を撃つ。多分、というか明らかに映画ジョーカーのアーサーの行動から着想を得ているが、自分で考えたことにしておく。

銃で自分の頭を撃って、「ああもう、これでゆっくりできる、もう仕事をしなくていい、全部の清算が澄んだ。何はともあれ、これでよかった。全部許せる気がする」とか思う。でも、当然それは妄想なので、全然ゆっくりできないし、仕事は山積みだし、全てとっ散らかっている。全然よくないし、全てに対して怒りが湧いてくる。

今日も自分の頭を撃つつもりだ。